ボボトヴ・クク
モンテネグロのドゥルミトル山脈 (Durmitor) はとても美しい自然で、1952年に国立公園になりました。 I1980年、ドゥルミトルは山の風景の美しさとユニークさのためにユネスコの世界遺産リストに含まれました。 それは「並外れた美しさと美的重要性の自然現象(基準VII)」として認識されています。
ボボトヴ・クク (Bobotov Kuk) は、ドゥルミトル山脈の一つの山頂です。 この峰はモンテネグロで最も高い山頂(2.523 m)と言われています。
しかし、最近の航空写真によると、モンテネグロには、アルバニアとの国境にあるプロクレティエ山脈 (Prokletije) にもっと高い山があります。 地形のレーザースキャンに基づいて得られたデータによると、モンテネグロの最高峰は実際にプロクレティエ山脈にそびえるズラ・コラタ (Zla Kolata, 2.534 m)であると判断されました。 ドゥルミトルは地理的にモンテネグロの中心に位置し、観光スポットとしてはるかに適しているため、この事実は特に宣伝されていません。 どうしてプロクレティエでしょうか? プロクレティエ山脈はモンテネグロだけでなく、セルビア(コソボ)、マケドニア、アルバニアにも属しています。 そして歴史的に、この地域のモンテネグロ人の人口が少数派です。
ボボトヴ・クク山の話に戻りますと、その山はドゥルミトル山脈の領土にある高さ2000メートル以上の48の山頂の一つです。 晴天時には、頂上からロブチェン山 (Lovcen)、セルビアのコパオニック山とタラ山を見ることができます。 ボボトヴ・クク を含むディナル・アルプス全体が650 kmにわたって伸びています。バルカン半島全体の北西から南東へ。
ボボトヴ・クク山の西壁は最も急勾配であり、隣接する山頂と一緒になって、強力な自然の円形劇場を形成しています。 壁の西にはシュクルカ渓谷(Škrka) があり、ヴェリコシュクルチコ湖(Veliko Škrčko Jezero)とマロシュクルチコ湖(Malo Škrčko Jezero)があります。 南と東の壁は、ディナル・アルプスの岩だらけの谷に入ります。 東と北の壁が一緒になってコンパクトなピラミッドの頂上を形成し、年中雪で覆われています。
ボボトヴ・クク山の頂上への最初の登りは、1883年にオーストリアの地図製作者オスカルバウマンにされました。 最初の冬の登山は1931年に正式に登録されました。 1933年、スロベニアの登山家のグループが南面を登りました。 第二次世界大戦後、ドゥルミトルはハイカー、クライマー、スキーヤーに人気の目的地になりました。
ボボトヴ・クク山に四つの登山ルートがあります。 ルートの難しいセクションには、安全ロープが装備されています。 登山中の主な危険は滑りやすいごろた石です。 登山中は足元に注意する必要があります。
最初のルートは、ジャブリャク町のすぐ近くにある黒湖(Crno Jezero)からスタートします。 途中は回り道にこの地域の主要な見所の一つである氷の洞窟があります。 ルートは片道5〜6時間かかります。 具体的な登山時間は、体力と途中での休憩によって異なります。
2番目のルートはすべての中で最も簡単であると言われています。 山頂を登るのにたった3.5時間、そして下るのにさらに短い時間しかかかりません。 ルート自体は、車で行くことができるセドロ峠(Sedlo,1.907 m)から始まります。 道はいくつかの山頂と氷河起源の湖を通ります。 夏になると氷河起源の湖はほぼ完全に乾きます。 頂上から616mの距離で最後の峠を通ります。 その後、登山の最も難しい部分が始まります。
3番目のルートはドブリ・ド(Dobry Do)の村から始まり、4番目のルートはシュクルカ渓谷からスタートします。 難易度はほぼ同じなので、どれでも安心して選べます。
ボボトヴ・ククに登るのは、ディナル・アルプスの手付かずの自然を楽しむ絶好の機会です。